アルバイトにも損益分岐点!?
前回の記事で、粗利益単価からの損益分岐点の捉え方をご紹介致しました。
今回は、アルバイトスタッフにも分かり易いように、時給を粗利益単価と見立てて、家計の損益分岐点の捉え方の事例を掲載致します。
やはり、アルバイトスタッフさんもお店の計数への意識が強い所は、利益もよく出ています。
原価ロスに対する意識や人時売上など、数字に対する意識の違いで、オペレーション上の動きにも好影響が出てくるからでしょうか。
損益分岐点(バイト一人暮らし編)
損益分岐点の考え方を家計管理に当てはめてみると、まず、お店の売上に相当するものが、個人の家計だと、一般的には給料となります。
変動費ですが、生活費は、ある程度、自分で調整ができ、一定の額に抑えるが可能なので、ここでは全て固定費として考えます。固定費は、お店と同じで、家賃や光熱費などが代表的です。
交際費やレジャー費など、毎月発生しないものもありますが、上述の通り、今回は生活費等はすべて固定費として捉えて考えます。
今月は、家賃も含めて、何円までしか使わないと固定費の予算を決めれば、毎月の支出は一定となります。
さて、売上すなわち給与の額ですが、時給800円でアルバイトしている設定とします。ここでの時給がお店でいうと粗利益単価になってきます。
固定費は、食費、家賃、光熱費、交際費、レジャー費、本代等の生活費、全部ひっくるめて、15万は使いたいとして、予算を決めます。
すると、月に187.5時間働かないと、固定費をまかなえません。
187.5時間×800円=15万円
ここでの時間数が、お店でいうと客数になってきます。
例えば、月5万を貯金したいと思えば、固定支出15万+貯金5万=20万を稼ぐ必要になってきます。(ここでの貯金がお店でいうと利益になってきます)
この場合、働く時間を増やすか、単価の高い時給の所で働くか、その両方を満たす必要があります。
ケース1 働く時間だけ増やす
働く時間を増やすのであれば、月250時間働く必要があり、+62.5時間で目標達成
ケース2 時給単価をあげる
今までと同じ時間で働くとしたら、20万÷187.5時間=約1067円の時給が必要となってきます。
その時給出してくれる所で働くか、職場を変わらずとも、それだけの価値を自身が提供し、時給をあげてもらうかになってきます。
ケース3 業務時間UP&時給単価UP
その両方であれば、働く時間を200時間と決めれば、時給1000円の価値を提供できれば、目標の20万を達成できます。
分解して把握
家計も、お店の計数も、ただ漠然と運営していくだけでは、キャッシュは残せません。数字を意識し、分解して把握することによって、何処に手を付けるべきかが見えてきます。